生酵素がダイエットに効果的な理由
人間の体内にある体内酵素(潜在酵素)は代謝酵素と消化酵素の2種類に分かれており、その量は遺伝的な要素によって決まっている事が、「酵素栄養学」を提唱する医学博士エドワード・ハウエル氏の研究で広く認知されるようになりました。この体内酵素の生成量は20歳くらいから徐々に減っていき、40歳以降では急激に減少してしまいます。
また酵素の生成量は一定なので、食べ過ぎて消化酵素を量産した場合には、代謝酵素の生成量が減少する事も証明されています。食事の量や生活習慣が変わらないのに、年々痩せにくくなるのは、この酵素の減少も理由の一つです。加齢によって生成量が減少してしまう酵素ですが、これは食物に含まれている酵素を多く摂取する事で補う事が可能です。
食物酵素は消化を助ける酵素なので、これさえしっかりと摂取すれば消化酵素の生成量を減らす事ができ、その分だけ代謝酵素を多く作れるようになります。代謝酵素がきちんと生成されるようになれば、体内の新陳代謝や脂肪の分解、排出がスムーズに行われるようになり、痩せやすい身体へと変化していくことでしょう。これが、生酵素がダイエットに効果的といわれている理由です。
食物酵素の中でも生酵素、植物性酵素が効果的な理由
酵素と生酵素の決定的な違い
酵素サプリメントの表記には、「酵素」と「生酵素」の2種類が存在します。一見大きな違いはないように見えますが、実は酵素と生酵素では効果の上でとても大きな違いがあるのです。一般的に、サプリメントを作る時は、タブレットやカプセルにたっぷりと栄養素を詰め込み、熱と圧力を加えて飲みやすい大きさに圧縮します。
熱を加える事で栄養素の酸化を防ぐ事ができ、劣化しにくくなるので、長時間保存する事が可能になります。この製法は、低コストで大量生産が可能なので、多くのメーカーが採用しています。しかし、もともとタンパク質の一種である酵素は、熱にとても弱く、ほとんどのものが48℃以上の熱を加えると効果を発揮しなくなってしまうのです。
酵素が十分にパワーを発揮できる状態のままでサプリメントを作るためには、48℃以上の熱を加えないように、低温で手間とコストをかけて製造する必要があります。この手間やコストをかけて作られたものが、生酵素サプリメントなのです。一方、酵素サプリメントには、乳酸菌や天然由来の栄養成分は多く含まれているものの、肝心の酵素の働きがほとんど期待できません。
また、酵素ドリンクも数多く販売されていますが、こちらも酵素サプリと同様です。厚生労働省が定める食品衛生法により、酵素ドリンクは清涼飲料水に分類されています。清涼飲料水は65℃で30分の加熱殺菌処理を行わなければ販売する事ができないため、酵素ドリンクでも消化酵素を補う事はできません。消化酵素を補うために酵素サプリメントを利用する場合は、必ず生酵素サプリメントを選ぶようにしましょう。
動物性酵素と植物性酵素の違い
動物性酵素と植物性酵素の決定的な違いは、「植物性酵素は体内で生成する事ができない」という点です。しかし、動物性酵素は植物性酵素によって活性化される性質があります。そのため、動物性酵素を摂取した時には必ず、植物性酵素も摂取しなければなりません。
マグロとアボカドの丼や、トマトとチーズを組み合わせたカプレーゼなどは、とても理にかなったメニューといえるでしょう。発酵食品にも多く含まれる酵素ですが、ヨーグルトやチーズに代表される動物性乳酸菌の場合は、胃腸に届けられるまでに多くの乳酸菌が死んでしまいます。
しかし、納豆や味噌、麹などに含まれる植物性酵素は乾燥や強い塩分などの過酷な環境で育てられるため、生命力が強く、強い酸性の胃酸や、強いアルカリ性の胆汁などの消化液にも負けず、しっかりと腸にまで届きます。ですから酵素を選ぶ際は、生きたまま腸まで届き、消化酵素を効果的に補ってくれる、植物性酵素を重視することが大切です。効果的なダイエットや健康維持のために、上手に酵素を選びましょう。

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